ゲームの中ではヒーロー

https://stop-netgame.hatenablog.com/entry/2018/06/09/042351

※初めての方は上の記事から順にお読みください。

　ネトゲと一口で言っても様々なジャンルがありますが、FINAL FANTASY XI（以下、FF11）はMMORPG（大規模多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム）という種類のものでした。

　当時のMMORPGは時間をかければかけるほど有利になるようなバランスのものが多く、FF11も例に漏れずそのタイプ。その結果、言い方は悪いですが、暇人な人ほどゲーム内での地位は高くなるわけです。現実世界でうだつの上がらない人ほどゲーム内ではちやほやされ、その反動で更にのめり込み依存していくという悪循環。私がまさにその状態でした。

　現実世界では受験に失敗し、将来には夢も希望もない。しかし、ゲームにログインさえすれば自分がヒーローになれるんです。承認欲求も満たされ、夢のような世界。こうなると抜け出すのは困難です。
　ネトゲ界隈では驚異的な程のやりこみ具合を見せる人へ向かって、あきれの念を込めて「廃人」と呼ぶことがあります。多くの場合は冗談半分で言うものですが、私の場合は本当の意味で廃人と呼べるほど生活の全てをつぎ込んでいたので笑えません。
　そういった人を出さない為にもゲーム側はログイン前に以下の注意文を出して一定の配慮はしていましたが、当時の私は意に介せず。気にも留めない一文となっていました。

ヴァナ・ディールでの冒険生活は楽しいものです。
多くの仲間達と語り合い、パーティーを組み、共に冒険するヴァナ・ディールでの時間は、オンラインゲームならではの深い楽しみを与えてくれることでしょう。
しかし、そのためにあなたの本当の生活に支障が出ることを、私達は望みません。
あなたの家族や友人、学業や仕事をどうか大切にしてください。充実した本当の生活があってこそ、ヴァナ・ディールでの生活もより楽しいものとなるでしょう。
より楽しく、そして末永くファイナルファンタジーXIを楽しんでいただくために、ご理解ご協力をお願いいたします。

改めて読んでみると今頃になって本当に取り返しのつかないことをしてきたんだなと痛感します。冷静になって考えれば、こんな注意喚起を促すゲームに手を出すのは怖いですね。

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